2021.05.28 Vol.4_インテリアショップの店員が考える家作り【最終回】
STYLE HOME
理想と日常がちょうどいい家
「理想の家は3回建てないと満足したものが出来ない」
そのような話をよく聞きますが、正直1回しか建てられない人がほとんどだと思います。インテリアに携わり、たくさんのお客様と対話したことで、多くの方が同じような悩みを持ち、後悔していたことに気づきました。ただ目に見えるカッコ良さより、住む人の日常をカッコ良く満足したものにしたい。理想を求めるだけでは理想の暮らしは出来ないからこそ背伸びをしながら足元をみる。そんな想いを綴りました。
暮らし=人+空間+インテリア+日常
4回目最後の今回は、わたしたちが今まで携わってきた個人邸です。
家づくりの参考にぜひご覧ください。
1_シンプルで生活感を感じさせないけど、暮らしやすい家
私の自宅です。前回お話した通り「シンプルで生活感を感じさせないけど、暮らしやすい家」をコンセプトに素材一つ一つを丁寧にこだわりました。 ライフスタイルに合わせ、無駄をなくしつつ、暮らしやすい空間となりました。インテリアのサイズ・色決め、照明の配置、高さまで、細かく調整し選びました。子供が居ても、物が雑多にならないように見せる収納と隠す収納を使い分けました。シンプルな暮らしやすさへのこだわりが詰まっています。
2_素材一つ一つにこだわった家づくり
玄関から入って正面に見えるのは、スケルトン階段。家づくりのコンセプトは「まず第一にカッコ良いかどうか」ご夫婦で仕上げやインテリアに悩んだときも、そのコンセプトに沿って、どっちの方がこの家に合ってカッコ良く見えるかで決めたそうです。暮らしのメインは、ダイニングキッチン。こだわりのステンレスキッチンに合わせるのは、スタイルオリジナルのダイニングテーブルです。ステンレス脚の仕上げの良さに一目惚れし、ベンチと揃えていただきました。ご夫婦でスイッチや巾木の仕上げまで悩んで選び抜いたカッコ良い家です。
3_インテリアから選ぶという選択
山王の家 -Sanno House-
築35年平屋の一軒家を購入した40代ご夫婦。そのまま活かせるものはうまく残しながら、広々としたリビングダイニングの間取りを提案。天井を解体した際に出てきた梁を生かし、高さをだして、広がりのある空間を実現。続き間の和室を寝室とクローゼットに。玄関は木質の内装を以前のままにアクセントで壁面に色を入れた。子供が大きくなったあとに部屋を可変出来るように予め考えました。インテリア好きのご夫婦と暮らしやすさを考え、活かす部分と新しい空間をつくるバランスを予算の中で実現致しました。
STAY HOMEで自分自身や新しい生活に向き合える時間。
本当に自分の生活に必要なものは何か、見つめなおす良い時間ではないでしょうか。
インテリアショップの店員が考える家づくり。
心地よい暮らしづくりのポイントに気付いてもらうきっかけになればと思います。